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2006年2月11日

石板を原型に

石板。 
 
 すなわちスレートは石材店の主な商品だと言える。

 道路に敷き詰めたり、建物の外側のデコレーションなどに盛んに使われるからだ。
 岩石の種類によっては断面の模様や色合いが異なり、そういったパターンの美しさや違いを楽しんでいる。

 石材屋を見つけた時、ずらりと並んだパネル状の石の板を見て圧倒される思いがした。と同時に、いわゆる日本で見かける、自然のまま山から運んできたような大きな岩などはどこを見ても見あたらない。

 玉砂利をあてに入った私は、失望するのにさほど時間はかからなかった。

 ここはアメリカだ。

 現地でごく自然に手に入る素材から取り組んでみることも大切なのでないか。

 大きな石板を適度な大きさにカットしてもらい、さらに短冊状に細かに切断してもらう事にした。かたわらに落ちていた石版の破片もついでにいただいた。


 私の主たる作品の表現技法は以前にも述べたとおり、「鋳金」だ。

 「鋳金」というのは金属を溶かして鋳型に流す作業のことを言い、いわゆる鋳物のことである。同じ金属で表現する「鍛金」や、「彫金」とは異なり、最初から金属を扱うことはない。
 初めのうちは鋳型を制作することに全精力を使う。
 金属を手にするようになるのは、鋳型の中に鋳込まれ、中から固まった金属を取りだしてからはじめて行う作業だ。
 
 従って、鋳金の場合、金属加工のジャンルではあるが、金属を直接さわりながら加工してゆくのは、実に全行程の後半4分の1程度なのである。主な作業はそれ以前に行う鋳型を作る作業や、鋳型のもととなる原型を作る工程で占められる。

 私は鋳型を、切断してもらったスレートを手にしながら蝋原型にいたるまでの製作プロセスを頭に描いていた。

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